組織におけるシステム概念


 システム論(System Theory)とは、全てが全てに依存しているという見方です。要素還元主義では、「生気」とう概念で人体の全体性を把握する試みがなされていましたが、生物学的アプローチ(胃や心臓等の機能器官単体での存続はありえない)の観点から全体性を支配する法則をシステムと呼び始めました。

 

システム概念の要件としては、

「全体」(whole)(ひとつのまとまりある全体とみなす)、「部分」(parts)/「要素」(element)(全体が部分/要素によって構成されているとみなすこと)、「相互作用」(interaction)/「相互依存」(interdependency)(部分/要素がなんらかの相互作用/相互依存の関係にあるとみなすこと)から全体システムが成り立ちます。あらゆるものごと(物体/事象-過程等)を把握する方法です。

・システムはその外部環境に適応する必要があります。

・システムは外部環境に対して、インプットとアウトプットの均衡がとれている必要があります。

 システムは均衡と不均衡な状態があります。

 

 ルートヴィヒ・フォン・ベルタランフィ(Ludwing von Bertalanffy)が ”GENERAL SYSTEM THEORY(ベルンタラフィ「一般システム理論 みすず書房)にて示したのは、メイシー(macy)会議(通称サイバネティック会議)(1945年~1953年の計10回)の議論の中で提唱された科学理論です。無生物・生物・精神過程・社会過程のいずれをも貫く一般原理の同型性の根拠を究明し、それを定型化する新しい科学の分野として出現しました。

ちなみに、一般システム理論による「システム」とは、以下のようになります。

・相互作用する要素から成り立つ全体⇒システムは、互いに作用している要素からなるもの

・システムは部分に還元することが出来ない

・システムは目的に向かって動いている

・ひとつのシステムに中に、複数の下位システム(subsystem)が存在する

・下位システムは、相互に作用しながら調和し、全体としてまとまった存在をなしている

 

 

(2004年秋・2013年春の講義より)


ここで、組織論について当てはめてみると、「組織(全体)」は個々の「構成員」によって成り立っています。その「構成員」がそれぞれの「経験」に基づいて、「相互に会話を重ねる相互作用」を続ける事により、組織の中に「ディスコース」が形成され、それが「組織の全体性」やその組織の特性を形作ってゆくと考えます。


 組織の中には様々なシステムレベルがあります。

組織の中には、下位システムとして部があり、

部は、課などのチームで構成されています。

チームは個人で構成され、個人も「論理」「理性」「身体」「感情」等の各システムで構成されています。

どのレベルの中のどのような要素が、どのように影響しあっているのかを見定めるのが組織開発では大切にされています。

組織開発の探求━理論に学び実践に活かす 著者 中原淳+中村和彦 ダイアモンド社(2018年10月) P173より