現代社会の特質を示す書籍として、
David Riesmanの ”THE LONLEY CROWD" (1950年) 「孤独な群衆」 (1978年 みすず書房)があります。
上記の中に「同調様式 (社会的特徴 (social character))の3類型」というものがあります。
すなわち
・伝統志向型
・内部指向型(ジャイロスコープ型)⇒起業家精神
・他人指向型(外部志向型(レーダー型))
「自己の無力と茫然たる不安から他人の意向に絶えず気を配って同調し、大量に消費し、神や良心という内面的権威の不在の下でも、社会関係を維持してゆくことが出来る」
〈都市近郊に居住する中間層/中流に支配的タイプ〉
の3種類指向型が社会の変化に合わせて顕著に現れてきました。
上記は、アメリカにおける社会における人の志向性とその変化を示したもです。最近日本で課題にされている役職定年や定年後の高齢者の働き方に置きかえてみてみると、日本では、企業活動の中での生活に順応した人材ほど、「他人指向型」の傾向が強くなります。しかし、いざ組織から離れ自身で55歳以降の社会人生活を組み立てて行こうとすると、今度は一転して「内部指向型(起業家精神)」が必要になります。ただ人間それ程急に志向を変える事も出来ませんので、このあたりにも高齢者の社会での活躍という面での難しさの一面があります。