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尾川先生のOD寺小屋 第六回


 昨日、本日と、OD寺小屋の第六回が開催されました。これまでと同じく先生のお話を聴いてどう感じたのかをまとめておきたいと思います。

第6回:サーブコルを用いたマルカイ(ドン・キホーテ・USA)のSP革新

サービス・エンカウンター・グループによるデモでのリーダーの排斥と選出

参考書:「見えるグループ 見えないグループ」

イヴォンヌ・アガザリアン(著)、尾川丈一(訳)、プロセス・コンサルテーション:2018

 

本日のテーマとしては、

第6回「バック・オフィスを用いた直面化のやり方」ということでお話がありました。

 今回は、個人と組織の中間に存在する心理関数

 

(個人)キャリア・トランジション 

心理関数(集団) R= f ( S(選択と排斥),E(位相の変化))

(集団)組織デザイン 

 

について、組織デザイン、つまり環境に変化を与える事例を中心とした解説がありました。

 

 事例を通して確認できたことは、環境に働きかける、位相を変化させるということは、集団における思い込みや制約要因・垣根を取り除き、認知・常識を変えてゆくことだということでした。環境を変えることで、個人のリソースをより活用することが出来る可能性があります。その為には、普段と違う環境で交流を行う事も、リアリティショックを与えたり、違う意見を認め合う事等が行われやすく重要になります。感情の客体化(インテグラル)が大切になります。

 流通組織の事例で、「ウイークエンド・エンカウンターグループ」という手法を組織が環境とのギャップを顕在化させ、認識する手法として紹介されていました。ここでのポイントとして、「お客様と水平な関係を持つことでギャップを明らかにする」とうことがあり、これはこのホームページで参考にしているマーケティングにおける「アクティヴ・リスニング・インタビュー」とも通じるもので、よりコストをかけずに企業がイノベーションに関するマーケティング情報を得る手段として有効だと感じました。

 アクティブ・リスニング・インタビューの中の「意識マトリックス」理論を使って、キャリアカウンセリング型組織開発®の全体の組み立ての整合性をとっていることもあり、今後の組み立ての参考になりそうな内容でした。

 また、講義に先立って、ある刑事事件に関する加害者の支援についてのお話がありました。

内容としては、社会的な視点から加害者支援については社会的公益を含めて考慮することが大切な事ということです。

社会的な公益性を考えると、誠実義務と真実義務があり、加害者の支援においては「無罪である」という加害者との対話で構成された真実のみに寄り添って、誠実義務の観点が抜け落ちてしまうと、結局は加害者の不利益につながり、支援としては不十分であるという論点でした。誠実義務としては、クライアントである加害者のみに寄り添うのではなく、比較考慮し社会的な関係性の視点から被害者にもしっかりと寄り添った支援の具体策を提示しないと、社会的要請に十分に応えた支援とはならないし、結局クライアントである加害者の社会的な利益とも結びつかないということです。

 尾川先生の提示される問題点ですが、ロジャーズの傾聴のみを重視し、クライアントの問題行動を固定化することがないように、カウンセラーはしっかりと、リフレクション及びその為のリソースを保持することの大切さを改めて確認しました。

 MRIブリーフセラピーからの視点でこの件についてのアプローチを捉えてみると、問題を固定化している加害者の意識・主張に寄り添い過ぎるのは、加害者の問題を解決に向かわせず悪循環を固定化してしまうので、2次的変化である加害者のこれまでとの行動と正反対の行動を提案することが大切になります。

 尾川先生もここまでの講義で指摘されているようにキャリコンの基本知識に、ブリーフセラピー(家族療法)の支援知識が加える事が有効であるということです。この部分から、このホームページで進めているキャリアアウンセリング型組織開発®の組み立てがそれほど間違っていないというように捉える事が出来ました。

 講義の内容及びそれに先立つ事例を踏まえて、今進めている方向性がだいたいに合っていると確認が出来た内容でした。

来年の予定の予定として、シャイン先生の「経営心理学」を始めていただけるようです。

現在、第2版を翻訳しておられるとのことで、要約を紹介して頂けるようです。MITスローン・スクールのMBAの第2年次のHRM(人的資源管理)の教科書の内容であるとのことです。

 更に、リソースが増えるということにつながりますので、引き続き楽しみにしたいと思います。