ブリーフセラピーの視点


 SocialGoodキャリアでは、純粋なセラピーを行う訳ではありませんが、相談者の課題解決に向けて「ブリーフセラピー」の視点を取り入れています。ブリーフセラピーも前提条件が社会構成主義ですので、実践においてはマインドセットを「社会構成主義に」におくことが大切です。

《人の問題(病状を特定し細分化理解をする)とするのではなく、周囲との関係性に問題が存在する》

 また、キャリアカウンセリング理論だけでは解決が難しそうな課題に対しても、ブリーフセラピーの視点から解決構造(システム)を想定し、キャリアカウンセリングでの課題解決の基礎構造を作ることも出来ます。

 キャリアコンサルティングは、臨床心理学とは違いますので、ブルーフセラピーそのものを実践することは難しいですが、有用な視点として活用することが出来ます。

 

・ブリーフセラピーにおいても、デシの内発的動機付けが大切

  自律性・有能感コンピテンス・関係性は大切。(合の理)

・ミラクルクエッション

 「奇跡が起こった時どんな事から気づき始めますか?」

   通常の考動を細かく聞くほど答えが詳細に帰ってくる

・ブリーフセラピーは原因を追究しすぎない。

・悪者を作らない

・悪循環を断ち切る

・うまく行っていることは、続ける

・例外を考える

システムとして問題を考える

・問題は、誰にとっての問題かをまず認識する

リフレイミングにパラドキシカルな意味を含むことは重要

・必ず小さな変化、行動につなげてゆく

・クライアントが課題としていない課題に対して、クライアントが先回りして課題解決を想定することをしない。

 (社会構成主義に基づくキャリアカウンセリングでも大切な視点です。クライアントの主訴(課題)を確認する。主訴に基づいた組立をする。組立てから生まれた行為を行う。良否を判断し、主訴を変更する判断をするのは、あくまでクライアントです。)

 

参考文献)「ブリーフセラピー講座 太陽の法則が照らすクライアントの「輝く側面」

      若島孔文著 2011年10月 金剛出版

   「短期療法実践のためのヒント47

            新療法のプラグマティズム」

      若島孔文著 2019年11月 遠見書房


 ブリーフセラピーについて詳しくは、日本ブリーフセラピー協会にて講習会なども開催されていますので、是非ご確認下さい。


プラグマティズム

 具体的行為の中に真理が生じる

 行為を通じて、真理を真理たらしめてゆく


「対話型組織開発においてブリーフセラピーを活用する為の基本用語に関するメモ」

 ・ナラティヴ系セラピー(カウンセリング)と社会構成主義のキャリアカウンセリングではその目的が少し異なります。

 

・社会構成主義(解釈主義)と本質主義(実証主義)

「大まかなくくりとして、

 社会構成主義(ポストモダン主義・全体性《一般システム論》・多声性  ・対話型・動的分析・解釈主義・相対主義)  

  本質主義 ( モダン主義  ・ 細分化《原因の追求》 ・唯一の答え・診断型・静的分析・実証主義・客観主義)

     という形で表現できると思います。

社会構成主義は、システム(全体性)と多声性。環境への適応を考察する動的分析とも言えます。

客観主義の目的は、細分化と唯一の正解。環境をシンプルに設定して把握する静的分析と言えます。

二つの違いの特質は経営学と新古典派経済学にみられる違いとも言えます。いずれにしても、どちらが正しいとか、どちらが優れているという事ではないという認識が大切です。また、世の中で相互補完的な役割を果たしていると捉える事も出来ます。」

 

 

★社会構成主義におけるブリーフセラピー

「対話型組織開発で活用をする為に、社会構成主義のマインドセットを維持したブリーフセラピーを利用します。」

 

・ダブル デスクプリション モデル(P13)

「MRIとSFAを表裏のアプローチとして捉える(若島・長谷川,2000) 

  SFA:解決行動としての例外を探り、良循環を見立て、例外行動を広げてゆく Do more介入を行うアプローチ(良循環の拡張)

  MRI:偽解決行動の悪循環を見立て、新たな行動・対処パターンを作り出す Do diffrent介入を行うアプローチ(悪循環の切断)

 

・場作り(安心できる環境)

 「各種インタビュー・面談でも大切ですが、クライアントが安心して話せる(コンサルタントによる)環境設定が大切です。」

 

・見立て

「あくまでどのように面談を組み立てていくのか、随時修正可能な仮説という位置づけです。診断型の見立ては避けます。

 SocialGoodキャリアでは、診断型の「見立」との区別を明確にする為に、「組立て」と表現するようにしています。 」

 

・スターティング クエッション

 「どのような結果が得られるといいと考えますか?等の話題の焦点を未来の解決後の状態へ移し、解決後の様子を描写するきっかけにする。(P56)」

 「最初だけでなく途中で行ってもよい(P57)

 「開始から5分以内が望ましい。具体的な事実の確認を踏まえた上で、ウエル・フォームド・ゴールを確認する。」

 

・ウエル・フォームド・ゴール

 

・ラポール形成 

 「信頼感の醸成。ラポールを形成する為には、コンサルタントが意識出来ていないクライアントの経験を傾聴することでより醸成されます。」

 

・傾聴

 「アクティブリスニング、あくまで上記のようにクライアントの経験に焦点を当てることことが大切です。」

 

・ワン ダウン

「コンサルタントがワンダウンをしながらも、クライアントを一般的もしくはそれ以下の存在と捉える事は避けたいものです。
医師的な関りにならないように、ワンダウン+クライアントへのリスペクトが基本姿勢として大切です。

臨床心理ではなく、あくまで就労支援における「ブリーフセラピー」の在り方を目指します。」

 

・コンプリメント(〇つけ)

 「労い、称賛する事。(P50)クライアントへのリスペクトを背景に、クライアントの良い面を事実に基づいて確認していきます。リスペクトがなく、評価的な視点からクライアントの良い面を確認しても効果半減です。」

 

・ノーマライズ

 「クライアントや問題とされる人物の行動が通常の範囲内にあることを示すもの(P53)

 

・フォーカシング

・伝え返し

・ミラクル クエッション

・コーピング クエッション

・スケーリング クエッション

・フレームで捉える 

・フレーム作り

・フレームを変える

・システムアプローチ (ex職場システム)

・リフレクティング

・相称性、相補性

・リソース

・例外探し

 「差異を創るコミュニケーション」

・悪循環

・対症行動

・メタメッセージ

・Well Formed Goal (適切なゴール設定)

「カウンセラーが見立てで設定するのではなく、あくまでクライアントの語りの中からの言語化が大切」

 キャリアとしてどのような事を目指したいかという点に対して設定する必要があります。」

 

・ソリューション

「起きていることの中から発見することが大切です。」

 

・リフレーミング 

「いろいろな考え方があるかとは思いますが、ここでは、「今見ている今の状態」という認知を「将来の目標から見た今の状態」と捉えなおす事も効果があるように思います。」

 

・小さな変化が大切

・軽くして返す、重くして帰さない

「臨床心理系のブリーフセラピーでは重要です。但し、キャリアカウンセリングにおいてはクライアントのキャリア形成の為に、

クライアントの「Well Formed Goal」実現の為に、重くして帰す必要も出てくるかと思います。」

 

・ファーストオーダー・サイバネティックス

 「経営組織論のシステム概念で把握できると思います。」

 

・セカンドオーダー・サイバネティックス・円環的因果律

    「M.P.フォレットの円環的反応としても理解できます。」

 

・円環的認識論

   「M.P.フォレットの円環的反応としても理解できます。」

 

・無力化宣言

・Go Slow(P69)

 

参考文献)Interactional Mind Ⅻ(2019)日本ブリーフセラピー協会編 北樹出版


注) 表面上の知識だけで例外探しを行う事は危険性を伴う事もあります。

     ・矯正解決療法・あてずっぽ療法・悪循環の強化等になってしまう可能性があります。

   2回目にはどちらにしても褒められるように、クロージングを準備する方が適当です。