· 

Kenneth E. Bouldingの組織革命


現代社会の特質を理解する内容として、「組織革命」という概念があります。これを経て組織社会が成立してゆきます。

K.E. Boulding  "THE ORGANIZATIONAL REVOLUTION : A Study in the ETHICS Economic Organization " (1953年)

 

1860年~1920年代:技術的変化を含む近代世界の驚異的変化=社会変動〈*〉が起こりました。

つまり、人間生活のあらゆる分野にわたる多種多様な組織の数・規模・力の増大が見られました。

=組織革命(1870年頃) ⇐ <情報伝達技術の発達> ⇐ 劇的な技術変化 ⇐ 科学(science)の技術(technology)への応用

  ⇩

 組織社会(1920年頃)

 

・組織の数の増加

・組織の大規模化

・組織の官僚制化

・組織の影響力の増大

これらの変化により、組織に適合的な文化・倫理を身につけた人間(Organization Man)の増加がみられました。

この結果、社会そのものが組織に適合的な形態へと変化しました。

 

<*>社会変動とは、なんらかの内部的または外部的な事情によって、ある社会の全体的な構造ないし秩序がへんかするか、あるいは、その社会を構成する様々な要素が部分的に変化すること

 

ex) M. Weberは、プロテスタントの特殊な宗教倫理(エートス)が近代資本主義の成立の重要な一因だとした。

  E. Durkheimは、人口量の密度など「社会的基本」の増大が社会的分業を発展させ、社会変動をもたらすとした。